「亡くなった親の土地や建物を登記するために遺産分割協議書って必要なの?」
「遺産分割協議書の作成にはルールがある?」
「誰かに書類の作成を代行してもらえないかな?」
相続財産の相続は、故人から相続される財産の中でも特に複雑な部分の一つです。
相続財産の中に不動産が含まれている場合の手続きにおいて、重要となってくるのが「遺産分割協議書の作成」です。
本記事では、不動産の相続登記に必要な遺産分割協議書について詳しく解説し、作成代行サービスについても説明していきます。
遺産分割協議書とは
まずは、遺産分割協議書とはどういった書類なのかを説明していきます。
遺産分割協議書は遺産の分割方法についての合意を示す書類
遺産分割協議書は、相続財産の中に含まれる不動産を相続人の間で分割する際に作成される書類です。
この協議書には、相続人が合意した遺産分割の内容が明記されます。
口約束だけでなく、文書に残すことで相続トラブルを防ぐことができます。
不動産の相続登記には遺産分割協議書が必要
基本的にはこの遺産分割協議書がなければ不動産の相続登記を行うことができません(例外あり)。
そして、令和6年4月1日から相続登記が義務化されるため、なるべく早期に協議を開始する必要性が生じてくるでしょう。
遺産分割協議書が不要な場合
相続するべき不動産があっても遺産分割協議書が必要ないケースもあります。
書類作成が必要ない場合を確認してみましょう。
①相続人が1人のみである
相続人が1人しかおらず、他の相続人が存在しない場合、遺産分割協議書は不要です。
その唯一の相続人が直接不動産を相続し、相続登記を行うことができます。
②相続人が2人以上だが、法定相続分どおりに分割する
相続人全員が法定相続分どおりに分割する場合、遺産分割協議書は必要ありません。
ただし、不動産は物理的に法定相続どおりに分けることができない場合が多いので、相続人どうしで共有して所有することとなります。
③遺言書どおりに相続する
故人が遺言書を作成しており、その中で不動産の相続に関する明確な指示がある場合、遺言書に基づいて不動産の相続が行われます。
ただし、相続する内容は遺言書どおりでなければならず、相続人の間での話し合いの結果、遺言書とは異なる分配をする場合は遺産分割協議書が必要となることに注意しましょう。
④調停や審判で遺産分割の内容を決める
相続人の間で遺産分割に関する合意が得られず、調停や審判を利用する場合、遺産分割協議書は必要ありません。
裁判所が遺産分割の決定を下し、その決定に基づいて不動産の相続が行われます。
遺産分割協議書の記載内容
では、実際に遺産分割協議書が必要となった場合、作成するにはどのような内容を書けばいいのでしょうか。
ここからは、一般的な遺産分割協議書に必要な記載情報についてお伝えします。
被相続人と相続人の情報
被相続人については、名前、亡くなった日付、最期の住所、本籍地などを記載します。
一方、相続人については、全員の氏名、住所、被相続人との続柄などの基本情報を記載します。
遺産の詳細
相続財産の中で不動産に関する情報が記載されます。
これには、不動産の所在地、登記簿上の情報、評価額などが含まれます。
また、不動産以外の遺産(預貯金や株など)についても、相続するすべてのものにおいて記載しなければなりません。
遺産分割の内容
相続人の間で合意された遺産分割の内容が明記されます。
各相続人が受け取る遺産の割合や分割方法が具体的に記載されます。
協議の日付と署名
遺産分割協議書が作成された日付と、すべての相続人の署名が必要です。
これにより、協議が合意されたことが証明されます。
また、署名欄には各相続人の実印も忘れずに押すようにしましょう。
遺産分割協議書の作成依頼は行政書士へ
遺産分割協議書の作成は、法的な専門知識や経験が必要な場面が多くあります。
特に、不動産の相続に関する法律や手続きには複雑な部分がありますので、書類作成のプロである行政書士のアドバイスやサポートを受けることが望ましいでしょう。
当事務所では、経験豊富なスタッフを揃え、遺産分割協議書の作成代行をしております。
遠方の場合でもお電話やリモートにて対応可能ですので、お気軽に御相談ください。
作成代行サービスを利用する利点は以下の通りです。
専門知識の活用ができる
一般的な記載内容が分かっても、遺産分割協議書に記載するべき内容は人それぞれ変わってきます。
また、遺産を分割するにしても基本的な相続に関する法律の知識が必要となってきますので、専門家のサービスを受けることで納得のいく形で書類を作成することができるでしょう。
手続きをスムーズに行える
はじめて遺産分割協議書を作成するには、書き方を調べるところから開始しなくてはいけないので、相当な時間がかかります。
遺産や相続人が多いと記載内容も膨大になるケースが多いので、仕事や私生活で忙しい方は専門家に依頼するほうがよいでしょう。
紛争を回避しやすい
「うちの家系は揉めることはない」
そう思っていても、いざ遺産分割の話し合いを進めていくと複雑な問題が生じて争いごとに発展するケースも少なくありません。
話し合いをする上で必要な助言を受けることで、紛争をなるべく防ぐようにすることもできるでしょう。
まとめ
いかがだったでしょうか。
遺産分割協議書は、相続人の間の合意を文書化したものであり、不動産の相続登記を行う上で重要な役割を果たします。
作成代行サービスを利用することで、専門家のサポートを受けながら円滑な手続きを行うことができます。
ただし、専門家の選定には注意が必要で、信頼性のある専門家や法律事務所を選び、サービスの料金や内容を事前に確認するようにしましょう。