「株式会社の設立を考えているけれど、株主総会は必ず設置しないといけないのか?」
「株主総会を開催する目的とは?」
「株主総会の開催にはどのような手続きが必要?」
株式会社を設立した場合、必ず設置しなければいけない機関の1つが「株主総会」です。
これから株式会社を設立しようとしている方にとって、「株主総会」とはどのような目的で開催するものなのか、また、開催までに必要な手続きの流れなど、多くの疑問があるかと思います。
これらの疑問を解消しておくことで、いざ株主総会を開催するときにも慌てずに済むでしょう。
本記事では、株主総会の目的や手続きの流れなどについて、会社法の専門知識を持つ行政書士が詳しくご説明します。
当事務所では、上田市をはじめとする長野県全域において、建設業許可申請、農地転用、遺言相続、会社設立などの各種手続に関し、書類の作成代行や作成代理および官公署への提出代理などを幅広く行っています。
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株主総会を開催する目的

会社の基本事項・重要事項を決定することが目的
株主は、会社の基本方針や重要事項に関する意思決定を行います。
一方、会社においては重要事項以外にも、その都度決定しなければならないような経営に関する事項がありますが、これらを決定する権限は取締役会にあります。
取締役会設置会社の場合には、「所有と経営の分離の原則」が働き、会社の経営については取締役会が意思決定を行うことになるのです。
つまり、株主総会は「経営以外の事項」である会社の基本事項や重要事項を決定する役割を担うといえます。
なお、取締役会非設置会社の場合は、株主総会の役割は大きなものとなり、会社経営に関する一切の事項について決議をすることが可能です。
株主総会の役割は、取締役会が設置されているかどうかによって違いがあることを押さえておきましょう。
株主は議決権の行使によって意思決定に参加する
株主には保有する株式の数に応じて、株主総会における議決権が付与されます。
株主は株主総会において議決権を行使し、会社の基本的な方針や重要事項に関する意思決定を行うことが可能とされているのです。
議決権の行使は、株主の基本的な権利であり、会社としてはこれを尊重する必要があります。
このことから、株主総会の開催手続きには、さまざまなルールが会社法に定められているのです。
定時総会と臨時総会
株主総会には、年に一度開催される「定時株主総会」と、必要に際してその都度行われる「臨時株主総会」があります。
定時株主総会は、各事業年度の終了後3カ月以内に招集し開催する必要があります。
たいていの会社は4月1日から翌年3月31日までの1年間を1つの事業年度としていることが多いですが、この場合、株主総会は事業年度が終了した年の6月30日までに行わなければなりません。
定時株主総会では、株主に対して決算報告や事業報告を行うことになります。
また、会社は必要に応じていつでも「臨時株主総会」を開催することも可能です。
例えば、次の定時株主総会開催までの間に資本金の増額を行いたいときや、新たに役員を選任したいときなどに開催されることがあります。
企業統治や情報開示としての側面も

コーポレート・ガバナンスとしての側面
株主総会は意思決定機関としての役割だけでなく、取締役による経営の監視といった役割も担います。
昨今、企業の組織のあり方や、企業統治の透明性の確保が重視されていますが、株主総会による経営の監視・監督が活発に行われることによって、コーポレート・ガバナンス(企業統治)が強化されていくと考えられているのです。
IR活動としての役割
株主をはじめとする投資家に対して、投資をする際の判断材料となる情報を提供することをIR活動といいますが、株主総会は、このIR活動の場としての役割もあるといわれています。
会社の業績に関する報告や計算書類は、ホームぺージで広く開示することもできますが、さらに株主総会という場で、株主との対話によりIR活動を実施することで、より意見交換が活発に行われやすくなります。
これにより、会社と株主の信頼関係も深まりやすくなるといえるでしょう。
株主からもオープンな株主総会の開催が求められている
近年、個人投資家や機関投資家、また外国人投資家の増加により、株主の株主総会に対する意識は高まりをみせています。
形式的な総会ではなく、活発な意見交換が行われるような、株主に対して開かれた総会が強く望まれているのです。
株主総会を開催するにあたっては、決算報告や事業報告のみを淡々と行うのではなく、投資家に対して、具体的な情報をわかりやすく伝えていく姿勢が必要だといえるでしょう。
株主総会開催の手続きの流れ

法令上定められている期間内に行う必要がある
定時株主総会の開催は事業年度末日から3カ月以内に開催することが定められていますが、開催に先立って、計算書類の作成や、株主への招集通知などの準備を計画的に進めていく必要があります。
また、計算書類の備置きは総会日の2週間前まで、招集通知の発送は総会日の1週間前までに行わなければならないといったように、各事務手続きの期限についても、会社法には細かく定められているのです。
実際に株主総会を開催する際には、これらの期限を意識してスケジュールを組んでいかなければならないといえます。
どのような事務が必要となるのか
それでは、定時株主総会を開催する場合、どのような事務手続きが発生するのかを見ていきましょう。
①計算書類の備置き(総会日の2週間前までに)
②定時株主総会招集通知の発送(総会日の1週間前までに)
③定時株主総会の開催
④総会議事録の作成・備置
株主総会を開催した後は、総会の議事録を作成することも義務付けられています。
このように、株主総会開催にまつわる手続きは多岐にわたり、これらを法令上定める期限内にスピーディーに行っていく必要があるのです。
手続きの一部をオンラインで行うことも可能
株主総会開催における手続きの一部は電磁的方法、つまりウェブサイト上でも行うことが認められています。
例えば、計算書類のような株主総会の参考資料については、書面での送付を省略し、会社のホームページ上に掲載する方法を取ることも可能です。
また、株主への招集通知に関しても、電子メールのような電磁的方法を使っても良いとされています。
これらの電磁的方法は、経費削減や作業効率の向上にもつながるので、積極的に活用していきたいところです。
会社法に関する疑問は行政書士にご相談ください

株主総会の開催には、会社法の専門知識が必須となってきます。
手続きの流れについてひととおり調べてみたものの、実際に開催するとなると疑問や不安も出てくることでしょう。
そんなときは、会社法の専門知識を持つ行政書士にぜひご相談ください。
当事務所はこれまでに、上田市をはじめとする長野県全域において、会社法に関連する手続きに多数対応してまいりました。
相談や書類作成のサポートのみの場合は全国対応しますので、お困りの際は当事務所へお気軽にご相談ください。
まとめ
今回は「株主総会」の目的や手続きの流れについてご説明しました。
株主総会は、株式会社を経営していく上で欠かせない重要な機関です。
正しい知識を身につけておくことで、会社の適正な運営を実現していきましょう。
